万引対策まとめ! 既設の防犯カメラを活用した最新の事例も紹介

更新日:9月8日

スーパー、コンビニ、ドラッグストア、書店など店舗の存続を脅かす「万引き」。レジ袋廃止やコロナ禍の収入減・ストレスなどで万引き増加への懸念が高まる今、万引き防止の対策方法を比較。さらには防犯カメラは抑止効果がない!?驚きのデータとは。


万引被害の実態


まず、万引が行われやすい業種はどんな業種でしょうか。 自社のケースと比較するためにも、業種別の発生件数を見てみましょう。

順位

業種

発生件数割合

1位

スーパー

46%

2位

コンビニ

20%

3位

デパート・家電量販店・ホームセンター

13%

4位

ドラッグストア

5%

4位

書店

4%

5位

衣料品店

4%

6位

一般商店・雑貨店・その他

9%

参照)万引きに関する調査研究報告書 - 警視庁(PDF)


業種別の万引き発生件数は上記の通りです。 実に約7割近くをスーパーとコンビニで占めていることが分かります。


以前は書店が上位に入っていました。しかし書店自体の減少や、万引き犯の傾向が変化したことなどにより、割合としては順位を下げています。


また、別の調査「全国万引犯罪防止機構」の公開している最新の調査によると、年間の万引き被害額は1社辺り平均643万円にのぼっています。



被害金額別で見ると、


1位 スポーツ用品店(年間万引き被害額4,700万円)

2位 ドラッグストア(同2,725万円)

3位 スーパー(同654万円)

参照)全国万引犯罪防止機構 全国小売業万引被害実態調査分析報告書(外部リンク)


と、発生件数別とは業種の様相が大きく変化します。



これは単価の高い商品が占める割合が多い業種は万引き件数に対して被害が大きい実態を表していると言えるでしょう。


単価の高く、小型の商品が店頭に多数陳列されているドラッグストアでは、近年万引が急増していることが報道からも分かります。



岐阜県では2020年は過去最高の被害件数となり、人口当たりの発生率では全国1位となったことが報じられています。

参考)中日新聞 県内ドラッグストアで万引急増 発生率、全国1位



また静岡県でもドラッグストアを狙った集団万引が多発。 静岡県警も専門の捜査班を設置するなど、危機感をあらわにして対応しています。

参考)静岡新聞 ドラッグストアで集団万引横行 静岡県警、浜松で防犯指導




万引検挙・補導数の傾向

万引犯が実際に捕まった数はどのように推移しているでしょうか。

実は、万引きの検挙・補導件数は全体としては年々減少傾向にあります。



しかし近年は高齢者や若年層(特に小学生)の犯罪が増える傾向があります。


参照)ヤフーニュース 未成年者と高齢者、万引きとの関係をさぐる(外部サイト)



そして高齢者は食料品を中心とした比較的安価なものを盗む傾向があります。

背景には生活難や孤立など、高齢者が抱える様々な社会問題があるようです。


一方で若年層は単価の高い高額品を盗む傾向があります。

盗んだ物を自分で使うだけでなく"転売"することで現金に換金する傾向も。



また、小学生の万引件数も増加しており、背景にはキャッシュレス化の影響で金銭感覚が狂ったのではないかとの声も報道されています。


今年に入ってからはコロナによる雇い止めなどの問題で職を失ったベトナム人が犯罪組織化し、彼らの犯罪が連日のように報道されるようになりました。


中にはグループでドラッグストアで大量万引した事件もあり、話題になっています。


先の全国万引犯罪防止機構の調査でも、盗んだ商品の処分先として


1位 リサイクル店(19.2%)

2位 インターネット(14.8%)


となっていることから、「万引した物を換金する」という傾向は明らかです。



特に近年はフリマアプリの浸透で以前よりも気軽に物を換金できるようになりました。こちらも高額品万引きを誘発する要因の一つでしょう。


神奈川県では2020年6月、フリマアプリに商品が手元にないまま出品をし、売れたら書店で万引きを行って “仕入れていた” 男を逮捕しました。

参照)神奈川新聞 - フリマアプリで注文受け万引きか 本10冊盗んだ男逮捕(外部サイト)



一方で買取店やフリマアプリでも身分証の提示など本人確認を強化しており、当品であった場合は警察に届け出るなどの義務が古物営業法という法律で定められています。

参照)メルカリ - 本人確認の強化について(外部サイト)



このように換金目的による万引は足が付きやすく、警察が捜査を始めると容易に容疑を固めることができ、犯人を逮捕しやすいのです。



レジ袋有料化の弊害

世界的なプラスチックゴミ削減の流れを受けて経済産業省は令和2年に容器包装リサイクル法を施行し、レジ袋有料化となりました。


これを受け、エコバッグ・マイバッグを持参して買い物することが推奨されるようになりましたが、万引きが増加するという弊害が生まれてしまいました。


万引き犯はもともと”大きなカバンに店頭の商品を入れて盗む”手口が多かったからです。


今回のレジ袋有料化を伴う法改正は、"大きなマイバッグを持参して店内を徘徊する" ことを後押しをしてしまいました。万引犯からすると、袋を持っていてもバレにくい環境を生み出してしまい、万引きを実行するために絶好の機会を与えることになったのです…。

また先述の通り、マイバッグを利用して換金のために万引きするケースも増えています。



背景にはフリマアプリの浸透やリサイクル店の増加などがあります。こうした換金目的の場合には、一度に大量の品物が盗まれることが多く、被害を大きくしています。




実際に大量の化粧品を盗み、マイバッグに入れ、フリマアプリで監禁していた女性の事例をFNNのニュースで取り上げていました。

参照)FNNオンライン レジ袋有料化で増加する“マイバッグ万引き”(外部サイト)



埼玉県のスーパーでも、レジ袋有料化によってマイバッグ万引きが増えているとニュースに取り上げられました。

参照)Yahoo!ニュース レジ袋有料化で“マイバッグ万引き”? ポリ袋の需要増加も



そもそも万引とは

「万引」は店頭の商品を金銭を支払わずに持ち去る犯罪行為です。

法律では刑法235条の窃盗罪にあたります。



窃盗は刑事事件ですが、万引きされた現物が回収できない場合には、民事事件として損害賠償請求を行うこともできます。


その場合は現物代金(セキュリティ器具を破損した場合はその費用も)に限られ、心理的な負荷を理由に慰謝料等を請求することになります。

参照)泉総合法律事務所(外部サイト)


しかし万引き件数に相対して安価なものが被害に合う割合が多く、示談(万引き犯が店舗側に金銭等を支払う等の条件で事件を解決したものとし、逮捕・起訴・刑罰を受けない)で解決するケースが多いのが実状です。



主な万引対策

このように犯罪である万引きは件数自体は減少傾向にあるものの、転売など換金が容易になったこともあり、高額品が狙われ多額の損害を店舗に与える危険性がある状況です。


では、万引対策にはどのような方法があるでしょうか。


調査によって店舗が設置している万引き防止装置のランキングTOP10は以下のとおりでした。

順位

万引き対策方法

割合

1位

防犯カメラ

77.6%

2位

防犯ミラー

40.5%

3位

警備会社の通報システム

32.5%

4位

防犯ゲート

28.1%

5位

防犯カラーボール

13.9%

6位

防犯ベル

8.6%

7位

入口チャイム

7.0%

8位

顔認証カメラ

3.4%

9位

赤色灯

3.0%

10

不審検知装置

1.7%

「防犯カメラの設置」が最も多く、実に約8割が設置していることが分かりました。 その簡易版であり死角を捉える防犯ミラーも、多くの店舗が設置していました。


また、警備会社の通報システムや防犯ゲート、防犯ベル・赤色灯などの音や光で警告する設備も一定の導入数があるようです。



防犯カメラは効果なし!?衝撃の捜査結果


このように多くの店舗が万引き対策として導入している防犯カメラや防犯ゲート、防犯システムですが、実は万引き防止にはほとんど役に立たないという事実をご存知でしょうか。


確かに万引き犯を捕まえるための証拠として防犯カメラは有効です。しかし、警視庁の調査で、万引きそのものをする/しないの判断には防犯カメラの有無は影響を与えていないことが分かってきたのです。


以下は警視庁が捜査実績から集計した、「万引きを諦めた理由」をグラフにしたものです。

参照)万引きに関する調査研究報告書 - 警視庁(PDF)


このグラフを見て驚かれた方も多いのではないでしょうか!?


万引き対策としてもっとも導入されている防犯カメラですが、カメラが設置されていたからといって万引きを躊躇った割合はなんとわずか3%!!


防犯ゲートやタグも4%と、多くの店舗が導入している対策方法は万引き防止にはほとんど効果がないのです。



万引き防止には「人」


この結果から、万引きを防ぐ上でもっとも効果的な方法は、「店員のあいさつ」「警備員等巡回」の2つで6割を占めるように、「人」による直接的なアクションといえます。


先程の集計とは逆に、「何故、万引きを行ったのか」という調査でも、人の存在が大きく影響していることが分かっています。

このグラフでも万引きを行おうとした理由の中に”防犯カメラが無かったから”という項目はありません。防犯カメラの有無は万引きにほぼ関係がないのです。


万引きを誘引する最大の動機付けは、「店員や警備員に直接、見られていないこと」なのです。



具体的な万引き防止方法

では万引きを防ぐために具体的にどのような対策を行えばよいでしょうか。

メリット・デメリットも含め、まとめました。



1.来店・退店時のあいさつ


「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」のような、店舗出入口を往来するお客さんに対する大きな声での挨拶です。


メリット) 万引き客は一般客と異なり、自分が店員に認識されることを嫌いますので「万引きしにくい店だな」という印象を与えることができるでしょう。


デメリット) 多くのお客様が来店される店舗の場合、店員である従業員の負担は重くなる場合があります。また、次第に"作業的"に行うようになると来店には気づくがどのような人物か、怪しそうな風貌などには気が付かず、そのまま犯行を許してしまう可能性があります。



2.警備員等巡回


警備会社の制服を着た人物が店内を定期的に巡回させる方法です。

また、"万引きGメン" と言われるような万引きに特化した防犯会社や自社専門部署のスタッフによる私服警備員の配備により、万引きの現場を目視・確認し、現行犯として万引き犯を確保することもあるかと思います。


メリット)

店内の巡回警備を分離することで、店員・スタッフは本来の接客などの業務に集中できます。また、万引き犯は見つかった場合に逃走を図るために暴力を振るうことも少なくなく、店員やスタッフが被害に合うことが避けられます。


デメリット)

やはりコストです。専門の人間を雇うということで多額のコストが発生します。また万引き犯が巡回のタイミング・スケジュールを把握してしまうことで、不在のタイミングを狙って犯行に及ぶ可能性も高く、課題が残ります。



3.店員による声がけ


不審な行動や大きな袋を抱えているなど、万引きをしそうな人物に対して店員が「なにかお探しですか」等の声がけを行う方法です。


メリット)

万引き犯は自身が店員に明確に認識されていると理解しますから、非常に効果的です。また万引き犯ではないお客様であれば接客に繋がり、売上の増加にも期待がかかります。


デメリット)

近年の人件費高騰や作業効率重視の傾向から十分な店員やスタッフを店内に配置することは難しいことが挙げられます。またピークタイムに人員を集中し、それ以外は最低限の人数で運営することも多く、閑散時を狙って訪問する万引き犯には対処できない場合があります。また相手の不審な行動を的確に見抜く高い洞察力が求められるでしょう。



防犯カメラが不審者を知らせる?!




多くの店舗が万引き対策として導入している防犯カメラは、実際には万引きそのものの抑止には繋がっていませんでした。

しかし、店員や警備員による人的なコスト・負担は、現実的ではないかもしれません


また、防犯カメラは不要なのでしょうか?



「防犯カメラが不審者を自動で検知して、必要な時だけ店員に知らせる」


ことができればベストではないでしょうか。


実は、そんな夢のようなシステムが存在するのです。



1.人物の行動を正確に認識


防犯カメラに写った映像をリアルテイムで解析し、人物の動きを認識します。

解析結果に基づいて、不振な行動や危険な行動パターンに合致するかAIが判断します。



2.カメラ映像を3D空間で認識


平面的な映像である防犯カメラの映像を、システムは3D空間として解析します。

その結果、人物がどの位置から移動したかを認識することができるのです。



3.AIによる機械学習で精度向上


最新のAIを搭載し、不審行動とそれ以外の行動を機械学習させることができます。

これにより、自社の万引き傾向に特化した検知精度が向上します。



こうした機能を組み合わせることにより、防犯カメラに写った万引き犯の行動パターンから、不審な行動を自動的に検知し、店員のスマホなどにアラートを通知。

不審と思われる人物に絞って声がけを行うことで、飛躍的に万引被害を防ぐことができるのです。

参照)東京新聞 万引きは捕まえずに防げ!!(外部サイト)



万引き犯の行動パターン・手口とは


万引検知システムを導入した店舗から分かった、万引き犯の行動パターン・手口をご紹介します。



1.店員に気づかれず来店する


来店時には店員がいるレジカウンターなどからもっとも遠いルートで店の一番奥へ進む傾向があります。とにかく店員に認識されない・マークされないことを意識しての行動でしょう。


2.ターゲットの商品を物色する


万引き犯は「盗みやすい」商品を店内で探します。そのため、視線が通常のお客様よりも広い範囲に動く傾向があります。一般的な買い物客は、ある程度買うものが決まっていて、それが陳列されたコーナーの中で商品を探しますが、万引き犯は「盗みやすいもの」「換金しやすいもの」を探しているため、移動する視点がコーナーに囚われず、広くなります。


3.周囲の視線を警戒する


いざ狙いを定めた商品が見つかると、気づかれずに物を盗むために最終確認を行います。

それは周囲に人がいないか、自分を注視している人物はいないか、ということです。

万引き犯は自分は捕まらない、捕まりたくないと思っています。つまり犯行の現場を見られることは致命的だと言えます。そのため、大きく移動しながら周辺の人物の有無を確認するなど、異常な動きを見せます。


4.素早く商品を盗む


1~3の手順を経て、問題がなければ速やかに商品を手持ちのバッグや服の下などに入れ、万引きを実行するのです。あとはまた店員から離れたルートを辿って、店舗の外へ出れば犯行完了です。



この1~3の手順を「解析」し「不審なルート移動」「異常な視線移動や行動範囲」などのパターンから、異常を検知するのです。


不幸中の幸いにも、万引き犯は防犯カメラを警戒していません。


まさにそれを逆手に取り、最新技術でスタッフの負担を最小限にしながら、熟練の洞察力など無くとも、万引き犯を認識することができるのです。



既存の防犯カメラが有効活用できる


全ての防犯カメラを新しいシステムに切り替えるとなると膨大なコストが発生することを懸念される経営者・責任者の方も多いかと思います。


万引防止システムは、既設の防犯カメラシステムに追加するだけで導入可能です。


そのため、防犯カメラの外見はそのまま変化がありませんので、万引き犯に警戒されることなく、いつもどおりの行動をカメラに捉えることができます。




万引ロスの削減効果


このように、万引検知システムを使えば万引き犯を検知できるようになり、ピンポイントの声がけにより最小限の労力で店舗の万引きが大幅に減少します。


例えば万引検知システムのひとつである「AI大魔神」を実際に導入した店舗では、半期の棚卸しの結果で商品ロスの金額が60%近く減少するなど、目覚ましい成果に繋がっています。



万引犯を捕まえるリスク


しかし一方で「万引き犯に声がけして犯行に及ばないなら、捕まえられないじゃないか」という方もいらっしゃるかもしれません。


確かに万引きの被害により閉店する店舗があるほど。「万引き犯を捕まえて警察に突き出したい」「被害金額を回収したい」、という想いもあるか思います。


しかし警察の調査でも万引き犯は実際に捕まることを想定していません


そのため見つかった場合にはパニックに陥り、予測不能の行動に出ることがあります。



自分自身やスタッフに怪我を負わせたり、最悪の場合には逆恨みで放火されるなど、”万引き犯を捕まえること”のリスクも高いことをしっかりと認識する必要があります。



万引犯リスク事例1)

2004年、ドンキホーテ浦和花月店が放火され、店員3人が死亡・客8人が負傷する事件が発生。犯人として捕まったのは店舗で万引きを繰り返していた女性でした。


参照)エキサイトニュース - 万引き常習犯からさいたま連続放火魔へ(外部サイト)



万引犯リスク事例2)

2020年11月、愛知県岡崎市のリサイクルショップでぬいぐるみを万引きした男女を警備員が捕まえようとして投げ飛ばされ怪我を負う事件が発生。


参照)東海テレビ - ブックオフで男女がぬいぐるみ万引きか…さらに女性警備員を投げ倒してケガをさせた疑い(外部サイト)



このように実際に万引き犯を捕まえることは直後・事後ともにリスクが高く、大変危険であることがお分かりいただけるかと思います。


そのため、トレネッツ.では「泥棒に狙わせないための防犯システム」の提供をモットーに考えています。


万引き犯は「この店はやりにくいな」「捕まるかもしれない」と感じれば、犯行に及ばず、ターゲットを他の万引きをやりやすい店に変えることでしょう。



万引防止システム


防犯カメラのエキスパートであるトレネッツ.が取扱う万引検知システムは現在、2種類あります。お客様のニーズに合わせてお選びください。


1.VAAKEYE(バークアイ)


小売店だけでなく幅広い施設にも対応しているのが株式会社VAAKが提供する「VAAKEYE(バークアイ)」です。


既存の防犯カメラに後付する形で、AI万引検知システムを導入することが出来ます。 価格も1万円~と大変リーズナブル。1万円なら万引犯を1,2人見つけるだけで元が取れるので、導入のための予算のハードルは非常に低いといえます。


店内の万引だけでなく、駐車場や内部犯行までカバーできるのもVAAKEYE導入の利点です。


検出率は50~80%、精度は99%を謳っています。




2.AI大魔神


怪しい人物を「ホネホネ」と呼ばれる棒人間として読み取り、そのホネホネの挙動から不振な行動や危険な行動を検知するのが、アースアイズ株式会社の「AI大魔神」です。


"server lite" と呼ばれる機器を追加することで、既存の防犯カメラがAI対応に生まれ変わります。最大16台まで対応。


防犯カメラをAI対応にするだけでなく、ロスの簡易コンサル・補償がセットになった形でサービスが提供されています。