スマホやamazon echoなどのスマートスピーカーと組み合わせることで、家電製品や防犯カメラなどを操作できるSwitch Bot(スイッチボット)シリーズ。カメラやセンサーなど様々な機器が販売されています。これらを組み合わせることでセコムなどの本格的なホームセキュリティ・防犯体制は構築できるのでは?と考える人もいらっしゃるかもしれません。そこで今回は防犯のプロ・トレネッツ.が、Switch Botシリーズを使った防犯システムについて検証します。
SwitchBotシリーズとは
『Switch Bot』は、2015年に中国・深圳で設立されたWoan Technologyが開発・販売しているIoT/スマートホーム製品の総称です。アメリカにもWonderLabs社として登録されており、クラウドファンディング等ではアメリカの企業として紹介されたこともあります(参照)。そのため「どこの国か?」といえば中国の企業になるでしょう。
日本国内では2017年からクラウドファンディングサイトなどで販売代理店を通じて販売が始まり(参照)、2020年にはPC用品などを扱うグリーンハウスが正規代理店契約を結び(参照)、現在は日本法人が設立され販売を行なっています。日本法人はその名も「SWITCHBOT株式会社」で、東京都渋谷区が本社となっています。
こうして2022年までに100万世帯・500万個の販売を行うなど、人気の高い商品となっています。
優れた機能性だけでなくデザインも秀逸、日本でも公益財団法人日本デザイン振興会が選定する「グッドデザイン賞」をたびたび受賞しています。
主なSwitch Bot製品
Switch Botの製品群は非常にバリエーションが豊かです。
ここでは特に人気の高い3つの製品を紹介します。
1.SwitchBot ハブ
最も人気が高い製品が、「ハブミニ」と呼ばれる、赤外線リモコンを操作する端末です。
テレビCMなどで「アレクサ、電気を消して」といったようにスマートスピーカーで操作して家の照明のオン・オフを行う際には、このハブミニが必要です。
その他のSwitch Bot製品も、このハブミニを起点にする製品があり、まずは導入しておくべき商品と言えます。
液晶画面がつき、室内の温度などを表示できる新製品「ハブ2」もおすすめです。
2.ドアロック
玄関のドアを鍵を持たずにスマホで施錠・解錠できるスマートドアロック。以前は高価な専用端末をドアに工事で埋め込む必要がありましたが、今はSwitch Botをはじめ多くの企業がスマートドアロック製品を販売しています。Switch Botのスマートロックは値段も安く、後述しますが他のSwtich Bot製品と連携できるといった理由から、人気が高い製品となっています。
さらに上位バージョンとして、ロックProが発売されました。
より多くの鍵の種類に対応した他、長時間バッテリー、多彩な施錠・解錠方法を備えています。
3.ボット(スマートリモコン)
赤外線ではない製品を操作するには?単純にボタンを押すだけのリモコン端末があれば良い!という発想でシンプルな遠隔操作を行う端末が、Switch Botのボット、スマートリモコンです。家の壁埋め込みの照明ボタンなどに取り付けることで、スマホなどからオン・オフを操作することができます。先のハブと合わせれば自宅の8割ぐらいは操作できるようになるのではないでしょうか?
紹介した以外にも、SwtichBotの製品は
遠隔カメラ
LED電球、シーリングライト
温度計
人感センサー
開閉センサー
ロボット掃除機
加湿器
サーキュレーター
カーテン開閉(!)
など、非常に幅広いラインナップとなっています。
そこで考えたのが、「Switch Bot製品を使って、防犯システム・ホームセキュリティを構築できないか?」ということです。
ホームセキュリティをSwitchBot製品で構築
弊社で施行している防犯対策を、SwtichBot製品で構築することを考えてみました。
基本的なセキュリティ対策としては、
不在時や就寝時に不審者を検知する
検知した場合にカメラで録画
特定のエリアに侵入されたら発報
といった流れになります。
SwitchBot防犯関連商品
1.ハブミニ(Matter対応)
まずは基本中の基本、全てのSwitchBot機器をコントロールするためにハブを設置します。
防犯対策で使用する際におすすめはこちらの"Matter対応"となっているハブミニです。
これを使うことで、Amazon Echoなどでセキュリティの実施・解除を容易に行うことができるようになります。
2.見守りカメラ/屋外カメラ
次に防犯カメラですが、屋外用と屋内用を用意します。
Switch Botのカメラには動体検知はもちろん、人物検知も付いているので、不審人物がカメラの視界に入ったら、スマホアプリに通知を送ることができます。また、見守りカメラは人物を自動で360度回転して追跡してくれる優れものです。
3.開閉センサー/人感センサー
カメラの視界に入って検知できない場合や、窓などからの侵入に備えてセンサーの取り付けもおすすめです。
Switch Botシリーズではドアや窓に取り付ける開閉センサーと、置くだけの人感センサーが販売されています。これらとハブミニを連携させることで、警戒時の開閉や人の立ち入りでアプリに通知させたりできます。
4.プラグミニ
カメラやセンサー類で異常を検知した際に、音やパトランプを動作させて犯人を威嚇させようと思います。その場合に役にたつのが、プラグミニです。
アプリや他のSwtich Bot機器と連携して、コンセントの電源をオン・オフすることで、コンセントに繋がった家電製品を制御するもの。
例えば、パトランプを接続しておくと、異常検知でパトランプ動作、というような対応ができます。
SwitchBotの防犯用の設定
SwitchBotの製品は単体ではセットアップできませんので、スマホにアプリをインストールする必要があります。
これらの製品をアプリ上で登録し、設定を済ませて行きます。
SwitchBotアプリを立ち上げると、追加する端末/デバイスが自動で検出されるようになっています。
検出されない場合は、画面下にあるアイコンから対象のデバイスを選択すれば、丁寧な説明が案内されるので、基本的には問題なく接続できると思います。
初期設定が済んだら、アプリの「オートメーション」機能を使ってセキュリティ対策を行います。
「いつ」「かつ」「実行」の3つ項目を、画面の指示に従って登録されている端末/デバイスを選び、設定していきます。
例えば、
いつ…開閉センサー / ドアが開いている
かつ…0:00〜6:00
実行…360度カメラをプリセットポイントへ移動/プッシュ通知「ドアが開けられました」
といった具合です。
この場合には、見守りカメラ(=360度カメラ)で事前にドア側をプリセットポイントとして登録しておき、ドアが開けられた際にドアの方向を向くようにオートメーション側で指定しています。
これにより、0時から6時の間にドアセンサーを取り付けたドアが開けられた際には、防犯カメラが自動でドアの方向を向き、かつスマホに通知を行うといった一連の操作が実行されるようになります。
このような設定を行うことで、不審者の検知・侵入への警戒・重要な状況への自己への警告などを自動で行うことができます。
同様に、
いつ…人感センサー / 動体検出
かつ…0:00〜6:00
実行…パトライト / 電源ON
といった具合に設定すると、人感センサーを取り付けた部屋に動きを検知するとパトランプが点灯して威嚇する、という動作を実現できます。
同様のオートメーション設定を繰り返し、以下のような内容が設定してみてはいかがでしょうか。
駐車場に不審者が現れたら録画開始
各種センサーに反応したら360度カメラはその方向へ回転・録画開始
深刻な場所でセンサーが反応したらパトランプ等を発動
条件によって寝室のラジオやCDプレーヤーの電源をオン
SwitchBot防犯システムの費用
一通りSwitchBot製品を揃えて防犯システムを構築した場合の費用は、以下のようになります。(2024年2月現在)
ハブミニ(Matter対応) | 5,980円 |
見守りカメラ | 4,780円 |
屋外カメラ | 11,980円 |
開閉センサー | 2,780円 |
人感センサー | 2,780円 |
プラグミニ | 2,480円 |
(合計) | 30,780円 |
カメラは動画を保存するために別途SDカードか有料のクラウドプランを利用する必要があります。またプラグミニに連動する機材は今回は入れていません。
セコムやアルソックなどのかけつけ型ホームセキュリティと比べると初期費用3万円でセンサーとカメラが使えるようになるのは非常に魅力的だと言えます。
またamazonや公式サイトではしょっちゅうセールやクーポンを配っていますので、それらを利用すれば上記よりも費用を抑えることができるでしょう。
↑公式サイトでは毎週火曜日に24時間タイムセールを開催
実際に使ってみたSwtich Bot防犯の問題点
こうしたSwtich Botによる防犯セキュリティ構築は、機材の費用だけで済むので非常に安価で魅力的に感じます。実際に使ってみたところ、課題も見えてきましたのでご紹介します。
動体検知できない場合がある
↑カメラの一つがオフライン
防犯カメラの動体検知・人物検知は100%ではありません。別にAmazon Ring Camも設定していますが、Ring Camだけ反応する場面が多々ありました。また挙動が怪しくなることがあり、録画が停止している日も。Ring Camではそういったケースは非常に稀でしたので、安定感はやや欠ける印象です。
ネットワークが切断されることがある
↑事務所照明ボタンは「応答なし」
ハブから離れていたり自宅Wi-Fi圏外では設置できないなど、そもそも設置場所に制限があります。また基本的にWi-FiやBluetoothで動作・連携しているため、電波状況は不安定になる場面があり、アプリに不審な通知が入り、いざカメラで確認しようとしたら「接続できません」となってしまうこともありました。
バッテリー切れがある
↑(端末の)設定の下の方にある「ファームウェア&バッテリー」
Switch Bot製品は設置や取り扱いを容易にするため、乾電池で動作しているものがあります。バッテリーが減ってくるとアプリに通知されますが、長期不在時などは不安が残ります。アプリでいつでもバッテリー残量は確認することができますが、メニュー下の方に項目があり、直感的に残量を確認することはできません。
ボット(=スマートリモコン)や、スマートロックには「CR2」「CR123A」といった特殊な乾電池が使われており、一般家電量販店などでは取り扱いがないため、バッテリー切れには要注意です。
配線がバレやすい
良くも悪くも、防犯カメラはUSBアダプターから電源を供給しているため、設置場所によっては犯人から容易に電源ケーブルを判別され、死角から切断されてしまうリスクがあります。空き巣は必ず事前に下見を行います。下見の際にはネットなどで購入した安価なカメラであれば回避できると考えられる可能性も捨て切れません。
PCからの操作が困難
大変高機能で便利なSwitchBotシリーズですが、スマホアプリからの操作が前提となります。
macは一応対応アプリがApp Storeで配布されていますが、動作は非常に不安定です。
Windowsに関してはアプリなども無く、IFTTTアプリを使って連携する設定を行う必要があり、スマホのように簡単にはいきませんし、カメラ画像などは確認することができません。
ネット接続が必要
当たり前ですが、IoT製品であるSwtich Botシリーズは自宅にインターネット回線とWi-Fiがあることが前提となります。実家の防犯に…という場合には、Wi-Fi付きのインターネット回線を契約する必要があり、回線の月額費用が発生してしまいます。
SwitchBotで防犯のまとめ
安価で誰でも扱える製品としてはSwtich Botシリーズは非常に魅力的な製品だと思います。
しかし、防犯セキュリティ対策となると安定性・信頼性を外す訳にはいきませんし、自宅以外での利用ではネット回線費用なども負担となります。
本当に有効な防犯対策とは
トレネッツ.は防犯士の資格を持ち、年間474件の施工実績から得たノウハウにより、泥棒の嫌がる仕組みを熟知しています。
センサーと連動した発光・発信アラートの設置
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ここからはトレネッツ.が担当させていただきました名古屋市内の実際のセキュリティ設置事例をご紹介いたします。
名古屋市瑞穂区 A様
自宅の塀をよじ登って入ってくる空き巣を知らせるために、センサーを各所に設置しました。
名古屋市緑区 H様
大手かけつけ型防犯サービスにご加入されていますが、追加で4台の防犯カメラを外部に設置。
名古屋市南区 M様
貸ガレージに停めておいた車両が被害にあったことから、検知式のサイレンなどの防犯装置とカメラを設置。
その他にも防犯対策事例を多数、ブログで掲載しております。
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