業種業態を問わず、工場における防犯対策でお悩みの方も多いのではないでしょうか。また外部からの侵入や窃盗だけでなく、内部犯行にも注意が必要です。そして最新AIを活用することでヒヤリハットやマニュアル外作業など防犯以外でも活用できる防犯カメラ事情をご紹介します。
工場での窃盗増加
金属を中心とした原材料の高騰により、外部から工場や保管庫に侵入し、材料を盗む事件が増加しています。実際に銅の価格は過去最高の取引相場を記録しており、電線や水道の蛇口までもが狙われている状況です。
また材料だけでなく工場で使われる工具を盗み換金しようとする事例が増えています。
背景にはメルカリを代表するフリマアプリやロードサイドを中心に出店している工具買取専門店など、換金性が高まっていることが挙げられます。
もともと高額で、かつ耐久性の高い工具は、年式が古くても換金できることから狙われるのです。
さらに事務所内の金庫などを狙った事務所荒らしも増えています。
バン・トラック・フォークリフトなどの車両や重機すら狙われることがあり、工場にある全てものが狙われているといっても過言では無いでしょう。
そのため、工場における防犯対策は一層の強化が求められる時代となっていることは間違いありません。
外部だけでなく内部も注意
こうした窃盗犯は外部から侵入すると思い込みがちですが、実際には半数近くが内部犯行によるものという調査もあります。社員もしくは元社員は、高額な物が保管されている場所を熟知しており、防犯の隙やタイミングも把握しているため、犯行を実行しやすいのです。
犯行に及ぶタイミングも、他の社員が出勤する前・退勤後、夜間といった人がいない時間帯が狙われやすい一方で、工場作業中に工具を盗むなど、人目の隙をついて犯行に及ぶケースも。
そのため外部からの侵入に備えてシャッターや窓にセンサー付きの警報機を設けても、内部でしかも作業中に犯行に及ぶ場合には全く無力だと言えます。
今、工場に求められる防犯対策
このように、工場の防犯については以前よりも盗難・窃盗に遭う確率が高まっている上に、外部・内部両方に多面的に目を見晴らせる必要があります。
ここからは外部への防犯対策と内部への防犯対策に分けて、具体事例を挙げていきます。
外部への工場防犯対策
外部から工場や事務所への不審者・犯罪者の侵入を抑制するには、防犯カメラだけでは不十分です。なぜなら防犯カメラは犯行の一部始終を記録し、後々の証拠となり、泥棒を逮捕することには貢献しますが、リアルタイムで行われている犯罪そのものを抑止する効果は極めて薄いためです。実際に多くの調査で、犯罪者は「防犯カメラの有無は犯罪の実行に関係ない」と答えています。
1.警報装置
侵入者が最も嫌がるのが、相手や周辺の人に気づかれることです。そのため、センサーによって不法な侵入を検知しすみやかに大音量でアラームを鳴らしたり、パトランプ等で強烈な光を発し侵入について周辺と犯罪者自身に強く知らせる警報装置は、初動の行動抑止に大変効果的です。
2.防犯カメラ
次に防犯カメラです。こちらも設置するだけでなく、犯人は必ず事前に下調べをしますので、その際に犯人が気になるような箇所に設置すること、「防犯カメラ監視中」といったステッカーなどで設置されていることをアピールすることなど、録画することよりも犯行に及ばないように牽制する点が重要になってきます。
3.シャッターセンサー・マグネットセンサー
外部からの侵入の多くが、勝手口・窓・シャッターのいずれか最も突破しやすい箇所が狙われます。そのためこれらの場所に時間外に開放された際には速やかに検知し、対応することが重要です。またセンサーを設置するだけでなく、警報装置や防犯カメラ・通信装置などと連携し、犯罪者への威嚇・犯行記録・外部への発報をスムーズに連携させることが重要です。
内部での防犯対策
工場内部での防犯対策は、外部のようなセンサーや警報機器は場所が限定されます。
防犯機材だけでなく、オペレーションによる防犯対策が効果的です。
1.工具を鍵付きの保管庫に保管
狙われやすい工具類については、鍵付きの保管庫への保管を行いましょう。
また、チェックリストを併用し、始業時と終業時に全ての備品が揃っているか確認するようにします。
2.現金は事務所に置かない
事務所で最も狙われるのが現金が保管されている金庫です。
金庫の解除番号が分からなくても、金庫ごと盗まれることがあります。
現金はこまめに銀行口座へ入金し、事務所内で保管する時間は極力短時間にするように心がけましょう。
3.入退室管理
高額な工具・現金、重要な情報については、セキュリティエリアを設け、入退室管理を記録するようにしましょう。専用のICカードを使うことで、施錠・解錠できるようになるだけでなく、ICカードを個々人に発行することで、誰がいつ入退室したか記録を残すことができます。運用に当たっては第三者が別の人物のカードを利用しないように管理することも重要です。
最新AIによる監視カメラ活用
しかしこのような既存の方法では、防犯対策としては不十分な面もあります。
それは、たとえばセンサーによる警報装置では、対象の範囲内まで犯罪者が接近しなければ動作しませんし、防犯カメラや監視カメラだけでは誰かがカメラに映った映像を逐次チェックし、異常な行動がないか目を睨ませる必要がある、などです。
特に先述のような工場内・作業中の犯行については既存の仕組みでは、誰かが張り付いて見ている必要があり、見逃しや十分な監視人員を確保できないなど現実的な課題が残ります。
そこで注目されているのが、最新のAIを活用した防犯カメラ・監視カメラの活用方法です。
AIを活用できる場面
実際に工場でAIが判定できる行動パターンは、以下のようなものがあります。
マニュアル以外の動作
規定以外の場所への商品移動
犯罪の実行に繋がる行動の検知
関係者以外の侵入
事故の発生・ヒヤリハットの検知
1.マニュアル以外の動作
多くの工場ではISOを取得するなど、作業工程がマニュアル化され、それに沿って作業が行われています。しかし現場判断や作業員の独断でマニュアル・規定以外の作業・動作が行われてしまうことが往々にしてあります。最新のAIを活用し、監視カメラと組み合わせることでこうしたイレギュラーな作業を検知し、本社・本部・監督者へ通知を行うことができます。
2.規定以外の場所への商品移動
工場内での作業効率低下・事故の発生につながるのが、規定以外の場所への商品や機材の配置・移動です。現場判断で短絡的に効率が下がるエリアや危険なエリアに物を置いてしまっているケースについても、AIを組み合わせた監視カメラであれば速やかに検知できます。
3.犯罪の実行につながる行動の検知
作業中に商品や工具・材料を盗むようなケースでも、AI監視カメラは有効です。
先述の通り、マニュアル以外の行動について検知ができるため、物をポケットや本来以外の場所に移動させている行動そのものを検知するだけでなく、犯行に及ぶ前に周囲に人の目がないか探る仕草や、何度も同じ場所を行き来して様子を見る動作といった「犯行に繋がる行動」の段階で検知。現場管理者が直接該当人物に対応を行うなど、犯罪を未然に防ぐことが可能になります。
4.関係者以外の侵入
取引先を含め多数の人物が出入りする工場では、不審者が紛れ込んで侵入するケースも想定されます。
関係者以外の侵入があってもこれまでは後から監視カメラの録画内容を追跡するしか方法がありませんでしたが、AIを活用することで登録されていない人物の侵入を検知・発報したり、ブラックリストとして登録された要注意人物の訪問をリアルタイムで検出することが可能になります。
5.事故の発生・ヒヤリハットの検知
これまでの防犯対策だけでなく、AIカメラは工場におけるもう一つの課題、作業中の事故や甚大な事故につながるヒヤリハットの現場を検知することが可能になります。
これまでは現場で事故が行った後に報告を受け、ヒヤリハットにおいては当人や現場側が強く認識し上司に報告しなければ顕在化しないという問題点がありました。そのため日常的に危険な作業が行われていても、本社や本部は気づいておらず、事故になってから慌てるケースが少なくありません。AIと監視カメラを組み合わせることで、日常的なこうしたヒヤリハットや事故についてリアルタイムで検出し、通知を行うことが可能になります。
AIが判断できる行動パターンは実に120通り以上。さらに日々アップデートされて増えていっています。工場内のあらゆる行動がAIによって解析され、異常を知らせることが可能なのです。
トレネッツ.がおすすめするAIカメラ
このような最新のAIの導入のハードルが高いとお考えになる方もいらっしゃるかもしれません。実は既存の防犯カメラ・監視カメラの機器に追加するだけで利用できます。
また月額制の料金体制のため、費用も抑えられています。
さらにIT補助金を利用することで、非常に安価に導入が可能です。
従来の防犯機器から最新AIまでおまかせください
名古屋市北区に本社を構えるトレネッツ.は、
「犯罪をされたらどうするかではなく、犯罪をあきらめさせるにはどうするか」
という考えに基づいた防犯診断、設計、施工、運用保守とすべてワンストップサービスを展開しています。
中小企業の社長同士だからこそ、本当に必要なセキュリティ対策の提案力・相談力に自信があります。
2020年の防犯設備の設置実績は474件。
工場、事務所、倉庫などご予算や方針に沿った防犯機器のご提案・設置を差し上げますので、まずはお気軽にお電話・メールでお問い合せください。
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